アノニマスケイプこんにちは二十世紀

Najimiを知る友達に言われてamazonで注文。新品なのになんで名前書いてあるんだよと思ったら
作家の直筆サインだった。客死した身元不明の人と、その死んでいた場所を百年分記録した写真集。

読んだ(というか観た)後味は孤独のグルメにとても近い。人と場所の記録・記憶にまつわる作品。

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細川文昌 / アノニマスケイプ:こんにちは二十世紀

“行旅死亡人” という法律用語をご存知だろうか。旅行中などに死亡したが、住所氏名を判別できるものを所持していなかったがため、引取り手の不明な人のことを指す。その場合、死亡した当地の当該市町村は、死亡日時、死亡現場やその状況と共に、死亡した人の推定年齢、身体特徴や、服装、所持品などを記し、引取り手を捜すことを目的とした、公告を掲示することが、法律で義務づけられている。

この法律は1899年 (明治32年) に施行され、以来、数多の公告が、官僚たちの手により記されてきた。そして、その “行旅死亡人公告” という、冷徹でありながらも、詳細微に入った (詳細すぎて、ときに滑稽でさえある) テキストに着眼した写真作家がいる。彼は、法律が施行されて以降の1901年 (明治34年) から、2000年(平成12年) までの100年間に公示された、数ある公告の中から、1年につき1件、計100件を抽出。そして、それぞれの公告のコピー・テキストに、“行旅死亡人” の最後となった場の風景 (写真) を並列する。

Posted: May 13th, 2010 | Author: | Filed under: | Tags: | No Comments »